エジプトの秘儀と薔薇十字団:古代から中世へと受け継がれる神秘の系譜
Contents
はじめに
ども、夏樹です。
今日はエジプトの秘儀と
薔薇十字団の話をしたい。
たまにそんな質問もくる。
興味がある奴は最後までどぞ。
いささかマニアックだから。(笑)
この記事のポイント
・エジプトの秘儀の概要とその背景について
・中世神秘学、特にヘルメス主義と薔薇十字団への影響
・薔薇十字団におけるエジプト秘儀の象徴とその思想的共鳴
以上の3点について、
今回は詳しく解説していく。
この記事は、
古代エジプトの秘教的な知識が
中世ヨーロッパの神秘主義に
どのように影響を与え、
薔薇十字団という形で
結晶化していったのかを探るものだ。
ガチの起源の話というよりは、
中世以降の神秘主義への
影響がメインの話。
エジプトの秘儀と薔薇十字
エジプトの秘儀は、
古代エジプトにおいて
行われていた秘教的な儀式や
知識体系を指している。
この記事ではそのような扱いだ。
実はこのエジプトの秘儀は、
本来的には一神教の中にこそ
色濃くあった。
で、アメンホテプ4世のときに
一神教(アテン信仰)は
一気に国教になり、
秘儀の神官(イニシエート)たちも
国の神殿、
教団の中で一大勢力になった。
だが、栄華は続かない。
あっさりとアメンホテプ4世の死後、
一神教アテン信仰の勢力は
多神教の神官たちに滅ぼされてしまったのだ。
そのあたりはキリスト教神秘家のダスカロスが
一神教の秘儀の神官の一人として
当時の様子を伝えている。
それはさておくが、
いずれにしてもそうしてアテン信仰が
衰退して滅んだことで
秘儀の中心はエジプトから
他の地域へと移行していくことになった。
多神教の中には真の秘儀はなかったんだな。
ただ、
そうした系統はともかくとして、
エジプト人の間には、
イシス、オシリス、ホルス
といった神々の神話からでもわかるが、
魂の浄化や死後の世界への
旅を重視する世界観、
宗教観があった。
これはつまり、
死と再生のサイクルに
ガッツリ信念を持ってたってこと。
ピラミッドや神殿での儀式にも、
霊的成長を目指す者に対して
内なる変容を
促すようなものも多かった。
というより
ピラミッドは王の墓かもしれないが、
何よりも秘儀の神官たちの
「神殿」でもあった。
※日本なら寺と墓が一緒にあるようなもん。
で、このエジプト秘儀の教えは、
多神教に滅ぼされかけるが、
結果としてはプラトンや
ピタゴラスなんかの
古代ギリシャの哲学者たちを通じて
西洋世界に引き継がれた。
そして後のヘレニズムの
神秘思想やグノーシス主義、
ネオプラトニズムにも影響を
及ぼしていくわけ。
エジプトの神々やその象徴は、
宇宙的な秩序と人間の魂の進化を
表現する重要な要素であり、
中世における神秘主義の
根幹をなすものとなったんだ。
その後の魔術教団においても
エジプトの神話体系は
色濃く影響を遺している。
中世神秘学への影響と薔薇十字団
中世に入ると、
エジプトの秘儀の影響は
ヘルメス主義(ヘルメティズム)
として現れることになる。
ヘルメス・トリスメギストス
っていうのは伝説の賢者とされているが、
実際には人間の霊的心魂が
ある一定の高次レベルに
進化した状態のことを意味している。
これがエジプトの知恵を
ギリシャ哲学と結びつけた
象徴みたいなものだが。
その教えは
「タブラ・スマラグディナ
(エメラルドタブレット)」
なんかにまとめられ、
錬金術や占星術、
神秘哲学の基盤を作った。
こうしたヘルメス主義の思想は、
中世ヨーロッパの知識人や
神秘主義者の間で広がり、
大きな影響を与えていったんだ。
で、薔薇十字団だが、
これは17世紀初頭に
現れた神秘主義的な団体で、
エジプトの秘儀やヘルメス主義、
そして錬金術の教えを
組み合わせた知識体系を
持つことで知られている。
薔薇十字団の象徴である
「薔薇と十字」は、
霊的な再生と自己の変容を
意味していて、
この象徴はエジプトの死と再生の
秘儀と強く共鳴しているんだな。
薔薇十字団の思想は、
宇宙の調和と個人の
内面的な悟りを追求するもので、
その根底にはエジプトの
古代神秘学からの
影響がしっかりと見られる。
秘教的にはやや意味は違うんだが、
まぁそうしたリアルな話は
講座にでも参加してくれ。笑
とりあえずここでは
歴史的な流れの話。
薔薇十字団とエジプト秘儀の思想的共鳴
薔薇十字「団」は、
エジプトの秘儀の
象徴的な要素を数多く
取り入れている。
※薔薇十字団と、ガ
チなエソテリックな
叡智を伝える
マスターたちとは異なる。
シュタイナーに
薬草師コグツキーを通して
アクセスしたのは、
ガチのマスター連。
たとえば、
薔薇十字団の教えでは
「イシスのベール」
という概念が重要視される。
イシスはエジプト神話における
神秘の女神であり、
そのベールは隠された
真理や宇宙の秘密を象徴している。
この「ベールを剥がす」ってのは、
真理の探求を意味するわけで、
これが薔薇十字団の主要な
精神的テーマの一つなんだ。
また、薔薇十字団の思想には、
宇宙全体を神聖な秩序として捉え、
その中で個人の役割を見出し、
霊的に成長することが求められている。
これも古代エジプトの宇宙観や
魂の成長の概念としっかりリンクしている。
薔薇十字団のマニフェストである
『告白』『化学の結婚』なんかでは、
錬金術的なプロセスを通じて
個人の霊的再生を目指すことが
述べられているが、
これはエジプトの秘儀における
死と再生のサイクルと同様に、
「自己の死」と「新たな誕生」
を強調しているんだ。
この思想は、
個人の霊的成長を内面的な
旅として捉える視点を示していて、
エジプトの秘儀から中世を経て
薔薇十字運動に至るまでの連続性を
明確にしているんだよ。
まとめ
エジプトの秘儀は、
西洋神秘学の基礎を
築いた重要な要素であり、
その影響は中世を通じて
ヘルメス主義や錬金術、
グノーシス主義へと受け継がれ、
最終的に薔薇十字団の思想へと結晶化した。
薔薇十字団はエジプトの秘儀の
象徴と教えを取り入れ、
人間の霊的成長と宇宙の神聖な
秩序の理解を追求した。
こうして、
古代エジプトの知恵は
中世神秘学の重要な源流として、
薔薇十字運動をはじめとする
多くの神秘主義的な伝統に
生き続けている。
だが、それはまぁ、
あくまでも表面的な思想、
文化の流れにすぎない。
真の教えは時代も文化も
場所も超越して、
人類の守護者たちから
直接降ろされていたんだ。
かつてシュタイナーに
あるマスターが使命を下したように。
まぁそのあたりはまた今度。
追申
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