叡智と真理を探究する者のために

「正しさ」とは何か4

はい、どーもー。ぼくちゃんです。少し間があいたが、このシリーズの続きを。



今回は、リアルで生じた道徳のジレンマについてだ。例によって下敷きは「これから『正義』の話をしよう」マイケル・サンデル著だ。



まずは、シチュエーションの説明を。米海軍特殊部隊シールズの隊員たちが、アフガニスタンである秘密の軍事行動に携わっていたときだ。目的は、ビン・ラディンとも親交があるといわれる、あるタリバン指導者の捜索だった。チームは4人編成だ。



さて、チームが山の中を移動していると、100頭ほどのヤギをつれた農夫と14歳の少年に出くわしてしまった。



これはタリバンのようなゲリラな連中を相手にしているときは致命的だ。ゲリラは往々にして活動地域の一般人の村々を脅迫、懐柔、さまざまな手をつかって情報網・協力者にしたてあげているからだ。



もし、この親子を見逃せば、米兵がこのあたりで活動している、とタリバンに報告する可能性がある。いや、場所からいっても確実にタリバン支配下にある村落のものだろう。もし報告をしなかったら、村人は自分たちがあとでタリバンに殺されるかもしれないのだ。



こういうとき。軍人は任務を優先するため、目撃者を排除する(コロス)のがまぁ普通だ。というより、「軍人としてはそれが正しい行動」だ。そうしなければ、自分たちや友軍を危険にさらすのだから。



チームは親子を拘束し、話し合った。



一人は判断を棄権し、2人は殺すとした。最終的な判断は、リーダーに任された。このとき、リーダーの中から、「クリスチャン」として自分が出てきて、非軍人である親子を殺すことを良しとはさせなかった。



だが、この決定が、のちにこのリーダーを後悔させることになる。



ヤギ飼いの親子を解放して一時間半もたつころ。4人は100人近くのタリバン兵士に囲まれることになったのだ。



任務は完全に失敗。それどころか、自分たちが絶体絶命となった。激戦の末、リーダー以外の3名が戦死。さらに、このチームを救出にきたヘリコプターが撃墜され、16人の兵士まで命を落とした。


だが、それでもこのリーダーは運良く生き延び、反タリバンの村に辿りついた。村は、米軍がリーダーを救出にくるまで匿った。



このときを振り返り、リーダーは後悔し、自分を責め続けた。「頭がおかしかったに違いない。墓穴を掘るとわかってる一票を実際に投じてしまったのだから。・・・・中略・・・・決定票を投じたのは私だ。東テキサスの墓地に安らぐまで、その事実は私をさいなむことだろう」と悔やんでいる。




さて。



この「判断」は果たして道徳として正しかったのだろうか。



結果を見れば、惨憺たるものだ。2名の『潜在的な敵兵』を殺すことができずに、友軍兵士を19名も失ってしまったのだ。軍人としては、「最悪の判断ミス」かもしれない。



だが、それは「軍人として」という条件がつく。「道徳」の問題としては、また別の視点から考えねばなるまい。



ぽまいらが、このチームの立場にいたら、どんな決定を下したと思うね?



なかなかヘヴィな決定かもしれんが、まぁ考えてくれよ。



ま。そんな話だ。

 

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