国際情勢とスピリチュアルな話~大統領選とかね~
どうも。夏樹です。神秘学徒以前に国際政治学徒でした、こんにちは。キミのハートに覇権論!とかイミフなことをのたまっていた時代が懐かしいです。
あー、それでですね。「昨今の国際情勢についてどう思いますか」、というざっくりとした質問がきちゃいましたよ、どうしましょうか、お母さん。専門は安全保障論で日米同盟論、現実主義学派の探究でしたが・・・。なかなか茫漠としていて、難しいですな。
とはいえ、せっかくいただいたお題なので考えてみよう。まずは、国際政治学徒としての見解から。せっかくなんで安倍首相等ともからめつつ。
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昨今、安倍首相ほど安定した首相を日本は出していない
さて。安倍政治を許さない。という共産党のスローガンをいたるところで見かけますな。気持ち悪いです。ぶっちゃけ。外交・安全保障領域で、近年これほど成果を出し続けている総理、いねーな。許さない言うなら、もっとデキる総理を出してくれってのが正直なところ。支持政党ナシのおれでさえ、客観的に見て、彼ほど安定した外交戦を展開した総理って近年いねぇよ。そりゃ長期政権にもなる。とくに評価できるのが、対中国封じ込め路線ですごく成果を出しているという点。
それにな。ぶっちゃけわし、現実主義学派やけぇ。
そや。リアリズムですわ。別名イーヴルスクール(邪悪学派)やで。(ニヤリ
そんな視点から思うんだが。日本はここ数年、国際的に実はとてもヤバい状態だった。民主党政権によって日米の同盟関係が破壊され、中国が米国とロシアと親密になった。歴史問題も徹底的に利用された。中国は、太平洋にうってでるためにも、太平洋にフタをしているような日本を隷属させたい野望が常にある。またそもそも共産党政権自体、「日本の侵略に抵抗し、独立し、政権樹立した」という建前があるために、構造的に反日だ。
そんな状態のため、日本は、
1.日米同盟の回復
2.ロシアと友好関係をつくる
3.韓国と歴史問題を解決し、協調関係を作る
4.中国を封じ込める
という外交目標があった。
これを安倍首相は、「セキュリティ・ダイヤモンド」という英語論文で発表。アジア太平洋を日米同盟を中心に、東南アジアなどと連携し、中国を封じ込める必要があった。知ってのとおり、中国は台湾、インド、ベトナム、フィリピン、そしてロシア等と海洋・領土問題で紛争や緊張関係をつねに起こしている。そこで太平洋地域、とくにオイルの輸送路であるシーレーンを押えられないためにも、中国の海洋侵略を防ぐことが肝要なんだ。
安倍外交の秀逸な点は、そのために日米同盟の再構築に始まり、ベトナムやフィリピンとの外交・安全保障面を含み、連携強化を試み、おおむね成功しているということなんだ。とくにロシアとの関係構築が重要、というのが世界三大戦略家と言われるルトワック(「自滅する中国」ルトワック著)が主張している。そして安倍首相は、おおむねうまくやりつつある。
それもあって、中国プロバガンダ思想を背景に成立する左翼政党・運動家は、中国にとって都合の悪すぎる安倍政権への攻撃を強める結果になっている。シールズとかいう若者組織を支援して生み出したり、いろいろだな。(笑) ちなみに韓国も、歴史的にはそんな史実はないんだが(笑)、「日本の植民地に抵抗し、勝利して生まれた国」というのが国の正当性(レジティマシィ)なので、結果として反日をやめられない。国の成り立ちが「反日の結果生まれた」からだ。それでも、慰安婦問題で「最終的な解決の合意」を取り付けたという点でもさすがだが、まぁ関係改善するのかはどうかねぇ。
さて。それはともかくも、こうした点から、安倍外交というのは、近年の日本外交史においても、なかなかの評価が与えられるだろう。
・・・一方で、国内政策に関しては、中道左派に分類されるであろう立ち位置のおれからすると、まったく足りない。まあこれは第一次安倍政権のときも、敗退に追い込んだ主役、「財務官僚」たちが優秀といえばそれまでなんだが、消費増税をなかなか廃案に持ち込めない。延期が精いっぱいだ。ここをブッつぶす剛腕がほしいが、戦後最長の政権を目指す安倍首相としては、手打ちを狙うところだろう。
大体、消費増税をすりゃ景気が冷え込んで、税収は結果として減ることになるのはシロート目にも明白なんだが、そんなことは政治家にだってわかってる。また消費税アップをつぶせば、得票は相当見込める。政権としてはオイシイ。
しかし、財務省にとっては消費税アップというのは、もうとてつもなく省益の拡大になるんだ。(理由はこれ。https://rh-guide.com/tokusyu/syohizei_usotuki1.html ) 官僚は「国益よりも省益」こそが最大のモチベーションだ。そして政治家は残念ながら、官僚をコントロールできない。当たり前の話で、官僚はずっと継続してそのジャンルの仕事に携わっているんだ。情報量、見識でかなうはずもない。政治家は、官僚のブリーフィングがなければ何もわからない。そしてこのブリーフィングを通して、政治家は官僚側にとって都合のいい情報、ロジック、学説等を通してコントロールされてしまう。よほど勉強しない限り、操られる。勉強しても、数年、もっと短い単位で担当が変わってしまう政治家では、官僚をコントロールできない。
だからまぁ、首相といえども、なかなか思うとおりの政策は実行できない。
と、国内政治はともかくとして、日本の外交・安保関係は、いまなかなかがんばってはいると思うわけ。
米大統領で、国際関係はどうなる?
さて。そんなわけで、日本は国際関係において、安定的ポジションを得るためにはなんだかんだと日米同盟と対中包囲網が肝要だという点までは述べた。ここで困るのが、大統領選に打って出ているトランプとサンダースだ。
トランプは言うまでもなく、問題児だ。「カネを出さないなら米軍撤退させるぞ」とか。一方のサンダースはまあ社会主義者で、「市民」のウケがいい。清廉潔白でもあろうさ。草の根で支持を広げている。
そして実は、この二人、どっちが大統領になっても、日本にとっては困ることになる。二人とも、正反対のイメージがあるだろ? でもさ、広い視点で見ると、どっちも、「米国は再生するために、世界中の軍事的関与を減らしてリソースを国内にあてようぜ」という、「孤立主義」の方向性なんだ。
これがどう問題かというと、米軍がフィリピンから撤退したら、あっちゅうまに南沙諸島に中国は勢力を広げ、フィリピンは「米軍、戻ってきてー!(涙)」という状態になった。
これ、経済とも密接に関係しているんだ。当たり前だけど、経済活動は政治的に安定してこそ行うことができる。政情不安になれば、多様なリスクがともなうし、紛争にでもなれば、物理的に経済活動に支障がでる。そして米国の経済は、そんな風に軍事力の世界的展開(覇権国家としての影響力の行使)によって支えられている。
米国の経済構造はそうなっているし、日本はその上に成立しているんだ。つまり、米軍が世界中から手を引き始め、影響力が薄れると、日本にとっては「不安定な世界」での活動を強いられる。何より、「太平洋」において、中国の軍事的拡張をいかに抑えるか、という問題に自国のみで向き合う必要が出てしまうんだ。領土問題(軍事的)、エネルギー(海底の油田等)、漁業、実に多様な面で、いま以上に中国の圧力は増してくるわけ。まぁ、南沙諸島の軍事化など、彼らは必死なわけですよ。なんせあの国民数を食わせなきゃならんわけで。そりゃ大変だろうよ。(笑)
んだが。
米国が衰退すると、この「中国問題」にがっつりと独力で向き合う必要があるわけだ。
それはもう、外交・軍事、政治、経済、すべての問題において、マジピンチとなる。だからこそ、「セキュリティ・ダイヤモンド」で、日米同盟を中心に、ロシアも巻き込み、「みんなの力で」向き合う必要があるわけ。(これが集団安保ね。) だからここで、一番の要である、「日米同盟」が揺らいだり、米軍のこの地域からの影響力の低下、撤退なんてもってのほかなわけだ。だから集団的自衛権を否定する=独力で脅威に立ち向かえ、ということであって、「どっちが過激な好戦主義者だよ(笑)」と言いたくなるw
なのに、トランプもサンダースも、孤立主義傾向という外交方針であることが種々の発言から読み取れるわけだ。なので日本としては、そんなことをしない大統領と関係を強化しなくちゃならん。(もはやクリントンしかカードがないのだが・・・) 一国だけで対応となると、それこそ憲法改正、核武装が必要な相手となっちまうわけ。
スピリチュアル的にこの状況をどう見るのか
と、国際政治学的には、リアリズム学派的な見方として、そんな感じとなる。じゃあ、ここで、神秘家としてどう見るのか。といっても、別に何か新しい見方が提示できるかというと、あまりそんなことはない。
おれは別にアセンションだ、光だ、闇だ、いや統合だ、なんてアホらしいことはいわんよ。宇宙人の助けも期待してはいない。非常に困ったことなんだが、グローハリズムとか、政治経済的に世界を統合・統一の方向性にもっていこうとする動きと、スピリチュアル的に正しいあり方って、表面的には同じなんだよ。民族や国家という枠組みを超えて、国際的な地域共同体(EUやASEAN等)を志向し、さらに地球規模で一つなっていく。
それが民族や人種、宗教、国家という枠組みを超えて、「ひとつになりゆく」存在として正しいあり方なんだ。いわば、個人ではなく、人類という種としてのテオーシス(神との一体化)だ。
ただし。
それは、「愛」によってひとつになりゆくものでなくてはならない。グローバリズムなど、一部の富裕層、権力層の思惑のもと、多様性を滅ぼしながら進む「統一」は、まったく、正しくない。霊的に間違った歩みだ。
こうした流れはもとはどこから生まれたかというと、共産主義だ。つまり唯物論にもとづく世界システム論等の流れだ。マルクスのアレだな。そして唯物論、そこから生まれた左派思想も、結局同根なので、どれだけ言葉は美しくとも、人を霊的に破壊する。シュタイナー的に言わせれば、アーリマンと呼ばれる魔霊によって生まれた思想だ。
そして見方を変えると、今、世界はまさに、唯物論の思想が世界を席巻しようとしている。一方でスピリチュアルな文化が改めて勃興しているのも、人は本来的に自分たちは霊的存在であるということを心の奥底では知っているからではないだろうか。もっとも、ほとんどは「唯物論的なエセスピリチュアル文化」に過ぎない。さらに残念ながら、世界はオレたちが生きている間に、楽土にもならず、アセンションもしなければ、統合とやらもしないだろう。
スピリチュアルに関心ある人々の多くも、エセスピどもに踊らされ、確かなものは鳴りを潜めるだろう。混乱の世紀は、まだまだ続くのだ。
だが、そんな時代だからこそ、オレたちは「本物の教え」を探究し、世に流されることなく、自らを高めなくてはならない。姦しいまがい物たちは、多様なメリットやらご利益やらを声高に主張し、我は真理なりと叫ぶだろう。しかし、本当のホンモノは、世界の片隅で静かに語られる。そして決して絶えることのないともし火として、おれたちの魂を照らすだろう。いつの時代もそうであったように。
いささか、暗いしめくくりとなった。
だが、どれだけ混乱と混迷の時代となっても、確かなものを求める気概を持ち続けることを忘れないでほしい。そして自分ひとりだけであっても、「美しく」在ることは、庭園全体を美しくすることに貢献すると言ったシュタイナーの言葉を忘れないで欲しいと思う。
ま。そんな話さ。
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