叡智と真理を探究する者のために

昔話?―守護霊のはなし

あー。ども。ひさびさにデムパな戯言でも書こうかなという気分のオレさまですが、そこまで強いデムパを飛ばすワケでもなく。むしろちょいとウェットな話だ。



某所で守護霊の話をしていたもので、昔語りみたいなものをしたくなった。



さて。オレさまには守護霊がひとり、いる。人によって複数いたりとかするそうだが、そのあたりの詳しいシステムはオレさまはよく知らない。



いずれにしても、そうした「仕事」を選択するのも進化のための修行のひとつのようだ。そして元が人間だっただけあり、彼らだって嗜好や偏向がある。「霊的指導」「ガイド」の任務をミスることは珍しくはないようだ。



さて。そんなオレさまの守護霊はというと。



オレさまの過去世のときの恋人。フランス人の女性だ。



当時オレさまは、絵描きをしながら、神秘学的な探求でヨーロッパをフラフラしていた。絵を売って食いつないでいた。まぁロクに売れるわけでもなく、いつも貧しく、食い詰めていた。



そして故郷には、一人の恋人を残していた。



彼女は体が弱く、生まれつき伏しがちだった。



オレさまが旅に出たあとも、すぐに伏してしまった。



だが、そんなことは露知らず、なかなか帰らないオレさま。彼女はそのまま病状が回復することなく、二十歳前の若さで亡くなった。命を落とす前も、自分の状態にもかかわらず、あまり体が丈夫でないクセに放浪しているオレさまの方を心配したまま死んでいった。



オレさまの方は、探求が思うように進まず、絵も売れず、そして貧しさの中に死んでいった。二十代後半~三十代前半の時分だ。



さて。実はオレさまは、しばらくずっとこの守護霊の女の子を守護天使と勘違いしていた。ダンブルドアと話していて、「うちの守護天使が・・・」「おまえの守護天使が・・・」なんて話を何度かしているうちに、なーーーんか話があわねぇな??とヤツが気づいた。



「・・・小僧、おまえ、守護天使はどういうヤシだと認識してる?」



「え? 見た目十代の女の子だろ?」



「・・・それ、守護霊・・・どうりで話が合わないと思ったぜ・・・orz….」



いやはや。未熟っぷりをさらす事件となったが、それはそれで「へぇ。守護霊、オレさまにもいたのかw」となり、ついでに詳しいところを聞いて、詳細がわかった次第。



過去世の恋人としてオレさまが思い出せる姿かたちと、オレさまが認識していた姿とではかなり差があるようだが、まぁオレさまの認識力の問題だろう。




それにしても思うのは、そうやって自分が息を引き取るまで戻らなかった恋人の、守護霊となることを選択する情の深さだ。このとき、女性だったからだろうか。



女の情念は怖ろしいとはよく言うし、日本の怪談ではその情念がよくモチーフにもなる。だが、裏を返せば、それは情の深さでもある。逆の立場だったら、オレさまはそういう道を選択できたか、正直疑問だ。



オレさまの把握する霊的イメージの中では、彼女はいつも微笑んでいる。その立場、仕事を選択したことを後悔するようなことがなければいいのだが・・・とたまに思う。



いつか向こうに逝ったとき、直接、感謝を伝えたいところだ。



とりとめもない話だが。



ま。そんな話だ。

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