【精霊の守り人】オレの綾瀬はるかをディスるヤツは地獄に落ちろ!
画像出典:https://actresspress.com/harukaayase-seirei-dramaguide/
どーもー。あなたの夏樹です。さて。NHKでファンタジー小説の傑作、「精霊の守り人」が始まった。通称守り人シリーズとも呼ばれ、おれも愛する作品の一つだ。作者の上橋菜穂子さんは文化人類学者の研究者として大学で講師をしたりしている。そして研究者だけあって、設定のディティールには、いかにも文化人類学者の視点らしい細やかさとリアリティがある。
とくに作中の舞台となる「新ヨゴ国」はいわば後発の侵略者であり、先住民族たちとの描き方の対比が非常に面白い。肌の比較的白いヨゴ人と主人公バルサたちは比較的浅黒い肌の人々であることや、先住民は自然と調和した生き方をしている点など、まぁおれたちの実際の世界との対比がそこにある。先住民族のモチーフには、縄文人、アイヌ、アボリジニー、ネイティブ系アメリカンのテイストが見られ、それに対して「文化的」で「文明的」な新ヨゴ人って感じだ。
そんな詳細な設定も面白いんだが、作者の描き方で面白いなぁと思うのは、神々や精霊を信じる呪術師たちが言う、目に見えないけど、われわれの世界と重なる異世界「ナユグ」の描き方だ。おれの世界観的には、まさに「アストラル界」そのものだ。物語は、アストラル界に住む自然ー雨ーを司る生物の卵を産み付けられた子供が国王(父)に命を狙われ、それを守ることになってしまった、女主人公にして用心棒バルサの冒険活劇だ。
そして槍術の達人ではあっても、ナユグ(アストラル界)のことには明るくないバルサは、幼馴染の薬草師兼呪術師見習いのタンダとその師匠トロガイの助けを得て、卵を産み付けられた少年(新ヨゴ国の王子さま)を守るべく奮闘することになる。
さて。この作品の映像化といえば、同じくNHKによってすでにアニメ化されてはいた。クオリティは高いが人気はイマイチだったようで。おれもちと見たことはあるが、映像美はなかなかのもので、良作だとは思う。見る価値はある。ナユグという異世界の美しさをずいぶんと丁寧に描写していた。
問題は、、、、先日始まったばかりのドラマ版である。
綾瀬はるかを起用していながら、
綾瀬はるか「精霊の守り人」が爆死水域に突入!1話だけで数億円が吹っ飛ぶ!?
「月26日に放送されたドラマ「大河ファンタジー 精霊の守り人」(NHK)
の視聴率が10.3%だったことがわかった。
同ドラマは初回から視聴率を下げてしまった。・・・」
なんてことが書かれているとよ・・・!!!
まぁマテ。
視聴率がすべてではない。
いいか。綾瀬だぞ。はるかだぞ。
あの綾瀬はるかが、槍をブン回し、なかなか堂に入ったアクションを展開し、ちょー頑張っているのである。視聴率がどうした、こんちくしょーめ。しかもこれ以上視聴率が低下するようなら、「入浴シーン増やしてOK」と綾瀬本人もあの爆乳を武器することをいとわないという。槍とチチをブン回す綾瀬はるか。いいじゃまいか・・・!(血涙
ま、まぁNHKなんで過激にはできんだろうけど。大体、色気のない用心棒役なんで、もともとそんなシーンないし・・・。
おっと。綾瀬愛で話がそれた。
おれが言いたかったのは。綾瀬はるかをディスるヤツらに今日を生きる資格はねぇ!
文化人類学者ってのは、たとえば岩田慶治って文化人類学者もそうだったけど、「この世界とあちらの世界が重なる不思議の領域」に対して、心が開かれているように思う。理系の科学者のような「エビデンスがどうのこうの」といった、狭い観測性に重きを置いたりはしない。その視点は「魂」の感覚にまで広がる。岩田さんの作品でいえば、とくに「岩田慶治 カミの人類学」では、この世界の彼方を見つめるまなざしがとても心地よく描かれているのだ。
それは「岩田アニミズム」とか「岩田コスモロジー」と呼ばれた、古くて新しい、時間と空間を超越したアニミズム的世界へとわれわれを誘ってくれるのだ。その心地よさは、万物が等しく、そして豊かな生命が躍動する光と闇の世界だ。とくに岩田氏の世界観の闇は、温かく優しい。
本来、ファンタジーとは、そんな「ここでないここ」、「今でない今」、そしてそこに住まう「何か」を臨在するものとして描き、魂に活力を与えるものだとオレは思う。そんな世界が在ると感じることは、「生」の豊かな多層性を実感させる。より言えば、「広大なる宇宙」の感覚を拡張してくれる。それが豊かな生を生きるための力となるからだ。シュタイナーが、ファンタジーの力がとくに子供には欠かせないとしているのと同じことだと思う。子供たちは、より広大な温かい世界を受け入れ、この世界の可能性を信じていけるのだ。
ファンタジーには、そんな力があるのだ。
話はややそれたけれど、精霊の守り人という作品自体には、そんな風に「ナユグ」の描き方を通して、いのち溢れる別世界の豊穣というものを示してくれる。そして綾瀬はるかの熱演は、槍とチチを振り回すアクションによって、魂の憧れを想起させてくれるのだ。
つまり、いい作品ってことさ。(藁
ま。そんな話さ。
追伸
どうでもいいけど、吉川晃司って、もうミュージシャンっていうよりただの俳優だよな・・・。
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