【対談】仏教僧とガチで現代スピリチュアルについて対談してみた。【前編】
そんなワケでー! やってきました、ナゾの仏教僧侶空心さんとの対談!
勃興する「スピリチュアル」に対して、伝統的な宗教界にて修行し、人々と交わる僧侶は、果たして何を思うのか。
エソテリックなキリスト教神秘主義に属する神秘家との接点はあるのか?
それでは簡単なプロフィール紹介のあと、対談始めるぜ!
空心さんはこんな人!
仏教僧 空心
仏門に身を置いて修行。IT関係に強く、
お寺での仕事でもIT方面を担当することも多い。
得意スキルを活用し、webサイト「空心日記」
を更新中。探究心が強く、仏教だけではカバーできない領域に関しては他分野を学ぶことも厭わない。
そのジャンルは広く、哲学、シュタイナーなど西洋系神秘学、
心理学、現代スピリチュアルなど、多岐にわたる。
また料理も得意であり、キッチン用具には並々ならぬこだわりがある。(らしい)
※ご本人の希望によりアイコンはパンダですw
え、いやまぁ、今日はふつうの対談だと思っていたので、オフの日の私の恰好です。(ニコリ
えー。ノリわるいなー。まぁいいや。じゃ、おれは飲ませてもらいますねー。(グビグビー
・・・どうぞどうぞ( ´艸`) 酔っぱらうくらいでちょうどいいですね、確かに(笑) まぁでも私は少し緊張していますので、お酒に呑まれてはあれなので、今回は避けますね。
OKです! うぃー。テンションおかしくなっても気にせんといてつかぁさい。
第一回、僧侶VS神秘家~とくにカルマ論からまずは現代スピリチュアルにモノ申す
さっそくだけどね、世の中に、スピリチュアルなサービスっていっぱいあるじゃないですかー。ヒーリングとか。スピカウンセリングとか。カルマ解除とかwww あれって仏教的に見てどうなんすか??
解除されるものならみんなやりますよ・・・。とくに僧侶となってまで行を積む道を歩んでいこうとする者たちは、みなやるのでは……。
ええ、マジですw むしろ僧侶だからこそ、願うかもしれません。
そうですね。解除という言い方はいかがなものかとは思います。言葉を変えますと、カルマとの上手なつきあい方を学ぶといいますか……。
ほうほう??上手な付き合い方って?
まぁ早い話、モノは考えようってことです。(笑)
でも、たとえばド不幸に目にあったら? 大切な人が通り魔によって理不尽に殺されるとか。
ええそうなんですね。基本は、人間万事塞翁が馬のように考えますが、多分、そのレベルの不幸になると、ちょっとやそっとの考え方、とらえ方では難しいかもしれません。精神の調律は難しいことでしょう。ただし、その精神ダメージを幾ばくかでも減じるのが仏教の考え方、教えではないでしょうか。そして私どもは、その教えを説くに値するように実践(修行)するわけです。
なるほど。でも最近は直接僧侶に相談する人も少ないとは思いますが、ひと昔前なら泣きついたり、魂の救済を願う人もいるはず…。
そうですね。ただ私どものもとに来ていただくなどすることで、抑制できる術は学べます。それに、悲しいことはやっぱり悟った人でも悲しいと思いますよ。ですので、私思うんです。宗教を入り口とするよりも、まずは哲学かなと。つまり物事、事象の「疑い方・捉え方」を学ぶ。こちらから入るほうが、今の人たちに合っているかもしれません。
哲学っすか? デカルト、カント、ショーペンハウアー・・・デカンショ節っすねwww
今の若い人には通じないですよ、それ。(笑) ええと、都合のよい疑い方や捉え方ではなく疑い方のマナー。(方法論) これを身に着けたほうがいいということです。
カルトのような宗教もありますからねぇ。宗教的考え方でつらいことを乗り切ることも救済にはなるのですが、そもそも論としては、まずは疑い方を身に着けてから、ですね。そして実は私、高校の時はキリスト教の学校だったんですね。聖書の授業とか受けてました。
それはシュタイナーの「仏陀からキリストへ」のパクリですね。(笑)
はは。(笑) しかし、空心さんはキリストに先に出会っていた・・・。
はい。ただ哲学を学んでから宗教に戻ると、幾分理解が進んだ気がします。
ははぁ。疑い方、問いの立て方を学んだということなんですかね?
そうですね。やはり、「私とは何か」? という問いはこれまではしてなかったように思いました。
このような問いは哲学を学ぶまではしたことありませんでしたので。こうした「私」へ踏み込む思考法、問いの立て方は、哲学の世界のほうが深淵に思いました。
ただ、このあたりの問いを徹底的に突き詰めると、言語道断的なところに行き着いてくるんですよ。
はい。ここにいたり、ようやく哲学ではまかなえる領域ではない、宗教の出番になってきます。色即是空とかですね。
※「色即是空」とは、この世のすべてのものは、永劫不変の実体ではないとする仏教の教義。
出典の『般若心経』
「色」は、サンスクリット語ではルーパで、目に見えるもの、形づくられたものという意味で、それらは実体として存在せずに時々刻々と変化しているものであり、不変で実体はなく、すなわち「空」である。「空」は「無」や「虚無」ではなく、存在する宇宙のすべての物質や現象の根源には目には見えないが、エネルギーがあり、宇宙に存在するすべてのものはこのエネルギーが刻々形を変えているものである。すなわちエネルギーが「空」であり、「空」から生み出される形象が「色」と解釈される。
『般若心経』の冒頭には「観自在菩 行深般若波羅蜜多時 照見五薀皆空度一切苦厄」とあるが、これは「一切の苦と厄を度す」と解釈され、人々を苦しみや災厄から救済する目的があり、一切は「空」だということを悟れば、永遠につづく苦しみというのは存在しないことが理解でき、人間はすべての苦しみから救われると説いていると解釈される。また『般若心経』の最後には、「羯諦羯諦波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提 婆訶」と書かれているが、これは、この文句を唱えさえすれば理屈が理解できなくても、一切の苦しみから救われると解釈される(出典:wikiさんより)
それもまたとらえ方の話になります。(笑) またカルマの話に戻しますが、因縁、因果逆縁転じて順縁となるという仏教の言葉があります。つまり逆縁はその人にとって悪い因縁。順縁はよい因縁。結局、その人の心がけ如何だと思うんです。ゆえに捉え方しかり、と。
ところで、アドラー心理学ってありますね
はい、はやってますね。勇気の二部作。すわりが悪いんで、おれなら何がなんでも「勇気の三部作」にしてやりますが。(笑)
なるほどw ( ´艸`) で、アドラーは目的志向なんですよね。
過去は関係ねぇ! あるのはこれからだ! 過去にとらわれんな!みたいな感じでしたっけ。
そうですそうです。
はは。(笑) それはさておきましても、アドラーは仏教思想に近いんです。
本当です。(笑) 結局は人対人。相互依存関係、縁起ですね。この呪縛からは逃れられないわけで。そこを受け止めて進むしかない。喩え山に篭ったとしてもやはり、間接的には関わりはでてくる。食べ物の調達、住まいのこと。基をたどれば、人はひとりじゃ生きられません。必ず人に行きつきます。ですので、決定論に安住してもしょうがないですね。一休みとしてはいいと思うんです。ただ、前に進むしかない。ただ、大乗仏教の弱点は、人を堕落させやすい誤解を与えかねないところにあります。生きとし生けるもの、すべては悟っている的な言葉ですね。そう言ってしまうと、すてに悟ってるからなんでもいいんだ、修行も必要ない、悪いことうあってもカルマにまかれているからしょうがないんだ。というような感じになります。
すべてオールオッケー、キミはそのままでいいんだよ、あるがまま受け入れなさい的なあれですね。
はい。加藤さんのお嫌いな現代スピリチュアルみたいな思想がはびこる。あれは決定論のような印象を与えやすいんですね。私も一時、ここに安住していました。ものすごく楽です。あらゆる努力の必要性をなくしてしまいます。
ヨーロッパだと、似たような文脈で医療行為事態を否定する宗派もありましたねー。人が病気になるのも治るのも決定論的に神にゆだねられているという。
なるほど。確かにそんな極端に走ることもできちゃいますよね。でも本来仏教では慈悲の行いが求められます。救済、利他行。「悟りの後の修行」。これこそ本当の関わりの修行です。誤った大乗的な理解に陥ると、それすらも必要がなくなってしまいます。
なるほどね。ただ僕は、仏教は大乗となって愛の宗教になったと考えてます。大慈大悲です。
おお、きれいなまとめ。(笑) しかし、大乗の穿った捉え方になるとですね、安易な捉え方になってしまうとまずいと思いますね。だから哲学が同時に必要かと。哲学は、妥協なき問いの連続。自分に厳しくある。ですので自己省察が必要な道です。
そうそう、そうなんです。結局は、大乗を内に秘めた小乗。どちらも否定できるものではないんです。
そこはすごくわかるなぁ。神秘学派としてうちのところも、思想としては大乗的です。ただ、そもそもの出発として行うプラクティス、まぁ修行ですね。ひたすら小乗的です。ただ自己練磨の先に救いの力がもたらされる、みたいな。そしてそれがもたらされる仕組みを信じる、この世界の在り方自体への信…信仰の要素もありますが、大乗的な思想が背景になくては、この信は成立しません。それは神とその作りたもうた世界への信頼といってもいいと思います。
ですので、哲学的思考法も重要であり、ある一定のところからは宗教の領域が人には必要となるのです。
というわけで、さすがお坊様のお話しはタメになるね~と思いつつ。でもアレね。さすが控えめで良心的な空心さんだぜ。なかなか、世にはびこる似非スピリチュアルへの本ドギツイ本音はクチにしないぜ・・・。さぁ、後編は、いよいよ現代スピへの本音を引き出せるか!? そして空心さんが読者からの質問にも答えるぜ!
どうぞ!
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