叡智と真理を探究する者のために

魂の詩人

英国ロマン派神秘主義詩人にして、画家。すぐれた霊視能力を持つ芸術家。ウィリアム・ブレイクを評する言葉は、その言葉自体が神秘的で、幻惑的なものが多い。



思わずそんなどっかの評論家のように書き出してしまったオレさまですが、ぽまいらはいかがアートなヴイジョンを視ちまっていやがりますか。



このブレイク、のちに触れることになるが、なかなか面白いヴィジョンを得ている。そのヴィジョンに触れる前に、まずは一つ、ブレイクの詩を。多分、今時ブレイクを読んでいるヤシは少ないと思うので、まずは空気に触れてもらおう。




『無心の歌、有心の歌』より、「神の姿」を。


 慈悲と哀憐と 平和と愛とに

 人はみな 苦しいときに祈る

 そして これらの喜ばしい美徳に

 感謝のおもいを かえす

 けだし 慈悲 哀憐 平和 愛こそは

 われらをいつくしむ父 神であり

 また 慈悲 哀憐 平和 愛こそは

 神のいとし児 人間なのだ

 思うに 慈悲は 人間の心臓を

 哀憐は 人間の顔を

 そして愛は 神聖な人間のかたちをもち

 そして平和は 人間のまとう着物

 だから どこの国の どの人でも

 苦しい時に 祈るものはみな

 神聖な人間のかたちに

 愛と 慈悲と 哀憐と

 平和とに祈る

 だから 凡てのものは 人間のかたちを愛さねばならぬ

 非キリスト教徒 トルコ人 ユダヤ人のわかたちなく

 慈悲と 愛と 哀憐の住むところ

 そこに神もまた住んでいる



結局、すべての『宗教』の違いに意味はないという感覚に落ち着くのは神秘主義者の共通項のひとつだが、ブレイクの場合は、あまりにも「愛」に満ちた神を描いたものだから、彼はグノーシス主義にがふれてるか?と思われていたこともある。



神秘的なキリスト教の一派ということでグノーシスは名前は有名だよな。簡単に言うと、「この世界は悪意に満ちた偽神が作った。だから、こんなに争いに満ちている。ほんとのすばらしい神は別にいる。そっちを信仰せにゃイカン」としている。



聖書の神は復讐の神wなので、きっと、「ブレイクはグノーシスの言うほんとの神さまを視ていたのだ」と。まぁもちろんそれは単なるうわさで、彼は純粋にイエスに感動し、インスピレーションのまま、愛の神を歌ったわけだが。



そんな神秘主義者ブレイクだが、天使や悪魔ともフツーに会話しているし、天使と悪魔を対話させている。


同じく同書からだが、

「かつて私は一人の悪魔を炎の中に見たが、その悪魔は雲の上に坐せる一人の天使の前に立ち上がり、次の言葉を吐いた。『神を崇めるとは、神が各人に与えた才能をその分に応じて尊敬し、最も偉大な人をば最もよく愛することである。偉大な人を羨み、また謗るものは畢竟神を憎んでいる。なぜならば、彼らの他に神は無いからだ。』 天使はこれを聞いて、殆ど蒼くなった。

『汝偶像崇拝者よ! 神は唯一ではないか? しこうして神はイエス・キリストに顕れたもうたではないか? またイエス・キリストは十戒の掟に是認を与えたもうたではないか? そうしてイエス以外の人間はみなことごとく愚者であり、罪人であり、取るに足らぬともがらではないか?』


とても天使とは思えぬ反論だが(苦笑)、悪魔も冷静に再反論する。安息日を愚弄したとか、姦淫を犯した女を法をまげてかばったとか。そんな再反論を受けた天使は、つぎのようになったという。


 『彼がかく語りおえた時、私は天使が両手を差し伸べて、火焔を抱き、焼き尽くされ、しかるのち、エリヤとなつて甦るのを見た。
 付記。この天使は、今は一人の悪魔となっているが、私の特に親しい友である。二人が寄ると、しばしば聖書をその地獄的又は悪魔的な意味において読むが、心得のよい人々には聞かせてやろう。』



いきなり、天使くん堕天である。



いとも簡単に、堕ちる。(藁



ブレイクは天使に対して、なかなか斜に構えた見方をしていて、同書の別のところでは、「私はいつも、天使というものは唯自分だけが賢いかのように吹聴する虚栄心の持ち主であることを見届けてきた。これは組織的な推理から生じる独りよがりの厚かましさに基づく。」と彼はしている。



さて。ブレイクの霊視段階は、詩などで描かれたものを読む限り、まだ霊視(イマジネーション認識)の段階なので、視たもの聞いたものをそのまま信じるわけにはいかない。



とはいえ、ある程度、面白いことがわかるんだ。それは「天使は独善的」で、悪魔は狡猾なロジックを展開するということ。



オレさまの理解では、天使は「法」であり、「システム」であり、「力」だ。一口にいえば、自然摂理運行のためのひとつの機能を担う存在だ。



そしてダスカロスいわく、天使は大天使の投影によって創造されるエレメンタルだ。その知性は「善」しか知らないし、自分の担当する機能以外はわかっていない。ブレイクの斜に構えた批評はいささか毒気が多すぎるが(苦笑)、まぁ杓子定規なヤシらだ。



一方、悪魔。相対性の原理に基づき、もう一方のシステムを担う役割があるが、このため彼らの知性は人間と共通しており、善悪を備えるというのが、ダスカロスの評だ。オレさまの知る限りでは、ダークな力の塊でしかねぇが、人間とあい通じるものがある。(藁



これもダスカロスの受け売りだが、「もし人間が彼らの姿が見えたら、むしろ利用するだろう」といったのも頷ける。ある意味、人間のほうが怖い。(藁



さて。いずれにしても、人間のかたわらにいる「天使」ってのは、身近かもしれねぇが、システムであり法である以上、その機能外のことはわかっていない。



そのような存在の言葉をペラペラと聞けたところで、いったいどうだというのだ? 先日も、天使がかたわらで微笑んでいたんです!的なサイトを見ていて、そんなことを皮肉に思っちまった。そして何より。



人間と意思疎通しやすく語るのって、禍々しいヤシらの知性の方が適しているんだよなぁ。(藁 と。



まぁ、なんでもいいけどさ。天使さま~♪なスピな人たちを見ていると、なんかこう、人はなんにでもすがりたくなるのだなぁ、となんか切なくなっちまってな。よっぽど、ブレイクのような視線のほうが、いい付き合いできるんじゃねぇの(藁 とね。



ぽまいらも、藁える饒舌な視えないヤシらと波長があっちまったら、とりあえず斜に構えておくんだぜ。



ま。そんな話さ。

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