叡智と真理を探究する者のために

【書評】ヒーラーとして在り方の真髄!「ヴィジョン」について

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    【本記事の要旨】


そんなわけで、今回はトム・ブラウン.jrの「ヴィジョン」についてだ。過去記事の再編集だが、これは良い本なので。真理というものはあらゆる民族にあり、それはこのネイティブ・アメリカンの聖者も継承していた。その教えは、キリスト教神秘主義者のおれにもとても分かりやすく、まるっと同意できる「本物」であるものだった。自称スピリチュアル・ヒーラー、スピリチュアル・カウンセラーとはまったく異なる高みを示している。まさに本物のスピリチュアル・ティーチングの一つだ。

 

本物の聖者の在り方が伝わってくる良書。出版社はあやしいが(笑)、中身は本物だ。

 

ストーキング・ウルフという生き方

昨今読み返していて、改めていいなぁと思ったのが、「ヴィジョン」という本。


ここに登場するネイティブの古老ストーキング・ウルフの姿、生き方、智恵。とくに「ヒーリング―創造の世界との架け橋」の章は良かった。


思わずその思想やスキルから見て、ダスカロスの前世か?とまで思ったが、年代的にありえなかったが。それはともかく、ストーキング・ウルフはその描写が生命エーテル(創造エーテル)の使用許可が与えられているほどのヒーラーだと推察されるが、「本物の」ヒーラーになるための教えの数々が散りばめられている。そのへんのスピリチュアル・ヒーラー、スピリチュアルカウンセラーとは次元が違う。


(ちなみに世の自称スピリチュアル・ヒーラーはサイキック・ヒーリングをスピリチュアル・ヒーリングと言い張っているに過ぎない。この区別がついていない時点でレベルが知れるというものだ。スピリチュアルカウンセラーとはも同様だ。)


ガンで死にかけている老婆を治したストーキング・ウルフ。孫のような存在であり、のちに継承者となるトム・ブラウン.jr少年に言う。




「私をほかの人より特別な存在のように見ることはない。私は何もしてないのだ。創造の力を流すために、架け橋となっただけだ。真実を知るものなら誰でもできることをしたまでなのだ」


「なぜなら、ヒーリングを行ったのは私ではなく、命の力だからだ。私はただの人間で、また、架け橋にすぎず、賞賛されたり崇拝される理由がない。偉大なる精霊を通じてしか私たちはヒーリングを行うことができないから、崇拝されるべきは造物主ただ一人なのである・・・」



こうしたストーキング・ウルフの言葉は、トム少年が大人になってから思い出しながら書いたものなので、きっと細かい単語・言葉はオリジナルとは違っていることだろう。だが、趣旨は伝えているに違いない。



偉大なヒーラーというヤシらは、まったくもって、同じところに行き着くものなのだな、と思った次第。このグランド・ファーザーとの思い出に特化した著作もあるようなので、こんどそっちも読んでみよう。(2017年3月現在、シリーズ全作読んでいるが、マジおすすめ。)



ちなみにトム少年。大人になり、文明社会に溶け込むことができずに苦労したようだ。だが、ふとしたおりに警察から依頼を受けて、行方不明者捜索において力を発揮。(トラッキングとういうらしい。主に足跡や糞などから動物を追跡するネイティブのスキル。)そこを皮切りに、行方不明者捜索で力を発揮し、幾つもの事件を解決に導いた。評判を集め、本を出すなど少しずつ地盤を固め、いまはストーキング・ウルフから学んだ智恵と技術を教えるスピリチュアル系サバイバル・スクールを運営して好評のようだ。多分、トム・ブラウン.jrはこうしたネイティブの叡智を白人社会に伝達する使命を担って生まれてきたのだろう。



自分との遥かな差を感じずにはいられないが、ストーキング・ウルフもまた地道にゆっくり歩き続けることの大切さを重視しているので、よしとしよう。

 

 

聖者たちの共通点


ところで、ダスカロスとはもうひとつ、ある点が共通している。それは、「観察」というものの重要性を強調している点だ。昔、「たった一枚の葉からも宇宙の真理に至れるのだ」なんて教えがアチユーンメントで得た言葉があって気に入っていた。

 

だが、その具体的な意味、重要性は結局、ダスカロスやこのグランド・ファーザーのような偉大な賢者の教えに触れるまで、わかっていなかったように思う。ダスカロスのシステムからは技術的に「観察」を学んだが、ストーキング・ウルフはより感性に訴えてくる。読むと、「・・・もしかして、私は今まで何も見ないで生きてきたんじゃないだろうか・・・・(汗)」と感じること請け合いだ。



シンプルな叡智の深み。ストーキング・ウルフの生き方と智恵には、感銘を受ける点が多くある。そんなわけで、オススメの一冊。

 


なんだかんだと、オレさまはツイッター等ですぴな方々をウォッチしているのだが、やはり違和感はぬぐえないな。



あまりにもお手軽で効果があるのかもわからない、インスタントでオモチャのようなヒーラー、ヒーリングが喧伝されているようにしか思えない。



そこでふと、オレさまが「良書」と思ってるこの本をペラペラめくっていると、ヒーラーとはかくあるべしだなぁ、と思った文章が幾つも登場する。

 

 

トムブラウン.jrとグランドファーザー


さて、本書を書いたトムブラウン.jr。彼は幼少の頃、ネイティブ・アメリカン系の「マスター」とも言うべき、老人と出会い、以後行動を共にし、さまざまな教えを受けた。その内容は本物のスピリチュアル・ティーチング。真の教えの道の一つだ。


それはともかく。


たとえば、その老マスター、グランド・ファーザーこと「ストーキング・ウルフ」は、病で死に掛けていた老婆を彼が「創造の力」と呼ぶエネルギーを流し、すぐに癒してしまった。


彼の説明を読む限り、それは多分、ダスカロスの言う創造エーテル、シュタイナーが生命エーテルと呼ぶ力だ。


ヒーリングを可能にするエーテル・バイタリティーにおいてもっとも高次のエーテル。
(厳密には7つのエーテルがあり、人類には明かされていない高次のものもある。)


これを意識的に操作する権能を今の進化段階の人間はもたない。


霊的に進歩して初めて、“上”の許可がおりる。



そのマスターは、トムにこんな教えを遺した。



「真理の道のために、自分を捧げることだ。長い時間、一人でいること、苦行生活、純粋生活、純粋な原野、ヴィジョン・クエスト、それらを通して学んでいくことだ。

 


それは長く苦しい道である。




かけ橋となるまでには(注:彼は「ヒーリングを可能とするのは創造の力で、自分は単に架け橋にすぎない。だから名誉も報酬も受け取れない」
と言う。ダスカロスと同じスタンスだ)、人間は原野とスピリットの世界で、何度も、生きて死に、生まれて生まれ変わるものであるから、近道などありえない。


何でも早く手に入れたがる現代人には、決して進むことのできない道である。




だからこそ、社会には人生をうそで永続させるために、スピリチュアルな事柄に関する詐欺行為が横行しているのだ。


人間はいくつかの奇跡を起こしたり、たったひとつのヴィジョンを見ただけで、自分はヒーラーだ、賢者だ、預言者だと名乗り、それ以上の真理を追究しようとしない。


まるで、目は見えるようになったが、何も理解していない赤ん坊のようなもので、スピリチュアリティーへの一時的な熱狂に屈服しているだけだ。


そのような人間は、スピリットの世界を利用し好き勝手なことをして、何も畏れることがない。

 


なぜなら、スピリットの世界が持っている本当のパワーを知らないからだ。



即席のヒーラーや占い師、自己申告の預言者には気をつけなさい。

 


彼らは最終的には自滅し、彼らを信じた者も破壊するであろう。




おまえに警告するぞ。近道などない。原野の純粋さの中で、おまえは生まれ変わらねばならぬ。

 


さもなければ、偽りの預言者として消滅するしかない」


前掲書401pより。下線による強調はオレさま。


現代に横行する、お手軽な「ヒーリング」メソッドの数々。



D○Aを活発化しちゃうナニガシとか。


なんとか女神やらアセンデッド・マスターのエネルギーを降ろしてどーのこーのとか。

なぜか株式会社のロッキーの奥地から出てきたとかいう触れ込みの自称神秘学派とか。



大枚はたいて霊性の道をショートカットしてすぐにヒーラーだのチャネラーだのになろうとする、現代人のスピリチュアルのあさましさ。


そうした現代的なスピリチュアルなあり方に対して、老いたマスターの言うことは厳しい。



そのテのもんに参加したことあるヤシは、ドキっとするんじゃねぇの?



でも、この道に踏み込んだ以上は、心にとどめておかなくちゃいけないコトだよな。

 

 

耳が痛い言葉たち

さて、この「ヴィジョン」に出てくるネイティブ系マスターの言葉。それはスピリチュアルな道を歩む、ヒーラーのあり方というものについて考えさせられる。

 

耳も痛い「自称ヒーラー」もいるはずだな。(苦笑


しかし、ヒーラーとして、人類へのギフトとして与えられている天与のエネルギーを取り扱うのなら、どこまでも自身をソリッドに磨きあげても足りないくらいなのだ。


うすっぺらい愛の気持ちで、「私は人のためを思って実施しているんです!(でも高額)」みたいなヒーラーが、多すぎる。かといって「無償でやってる私、エラい!」というのも一部いてまいる。


吐き気がするほどに、多いぜ。


そんなニセのヒーラーたちへの老マスターの言葉は、ずいぶん厳しいものがあったな。

 

同様に前掲書から引用する。

 

「過去のヴィジョン・クエストを超越して、“ヒーリングの力”への道を求めるのだ。

 


そのためには、おまえの思考、スピリット、そして理性は、純粋でなければならない。

 


万が一、自尊心(エゴ)や欲があれば、ヒーリングへの道を見つけることはできないであろう。

 


たとえすべてを犠牲にしても、その道がおまえに教えることを、そしてその道がおまえに進むべき方向性を決定するということを受け入れなければならない。

 


もし、その道に従うと誓ったら、困難な挑戦、痛み、そして自己犠牲に耐えなければならないのだ。

 


一度決心したなら、もう後戻りはできない。

 

 

自分のヴィジョンを生きないものは、生きているのに死んでいるということだからだ」

ヴィジョン 404-405pより引用。

 

彼の道は、ネイティブの民が見出し、受け継いできた伝統的な道であり、その文化文脈で語られている。


とはいえ、本質的に人間存在の霊的進化向上は同質だ。万民の参考になる。

別にヴィジョンクエストを行わなくても、思考、精神(スピリット)、理性をクリアに純粋にせねばならないこと。


エゴイズムや我欲を抑えなくてはならないことなどなど。

本質は、同じだ。

 

しかしながら、世にある多くの「スピリチュアルな」スクールやら講座やらで、そんな地道で「真剣な決意」を求められるようなところがいったいどれだけあるのだろう?

 

大半はお花畑であり、参加者はよくて「大切なお客さん」であり、悪いと「カネづるの信者」にされるのがオチだ。

 

そしていっちゃナンだが、参加者自身に、上記のようなあり方でも尚歩こうとする「厳しさ」「真剣さ」がどれだけあるだろう?

 

うす甘いヒーラーだのナンチャラーだのに、お手軽になりたがり、スピのINGビジネス(ヒーリング、チャネリングなど(笑))をあわよくば自分もやろうともくろむ連中が絶えない限り、いつまでも霊性の道は矮小化され、俗化され、汚され続けるだろうよ。

 

やれやれだな。

 

聖なる道を歩む覚悟。この道の探究者を自認するとき、必要だぜ? お互い忘れないようにしようぜ。


ま。そんな話だ。

 

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