叡智と真理を探究する者のために

宇宙を単なるシステムと捉えると・・・

思わず倫理の教師にでもなろうかとたくらむ僕ちゃんですが(ウソw)、ぽまいらはいかが「道徳なんてカビが生えてるもんなんざ、知ったこっちゃねぇよ(藁)」と生きていやがりますか。



さて。別件で少し生命倫理のことを考えていたので、そこからふと。



人間ってヤシは、まぁ唯物論の時代にふさわしく科学知識を探求し、どんどん技術へと落とし込んできた。



「発見」された法則は、技術が許す限りイケイケドンドンで実用化されてきたわけだ。だが、法則が発見されたかと、人間はそれをすぐさま利用していいものだろうか。



カタチだけ倫理は検討されているが、結局すぐにうち棄てられている。



原爆やら遺伝子テクノロジーなんぞその最たる例だ。宇宙を単なるシステムと捉える冷たい宇宙観で人は生きるなら、「システム」とはすなわち解明されたら都合よく利用すべき機械的な法則でしかない。原子や遺伝子の秘密も、解明されたら即利用ってなものだろう。



そこにある考えは、自己都合のみだ。生命プロセスも、原子の秘密も、すべて機械的なシステムでしかない、と捉えれば、「利用対象」としか見れなくなるのが人だ。(本来霊性思想は、システム的にみえる自然の背後に踏み込むものだが)



こうした傲慢な思い上がりで生きるのはそりゃ勝手だが、行き着く果ては目に見えている。



さて。神秘主義は元来「秘密主義」であったが、開示の時代に入ったともいわれる。科学の発展と大きく関係することはシュタイナーの文献からも読み取れる。



現代における神秘主義学派の秘密の開示は、「知識と行為には相応の責任と倫理が求められる」ということの開示でもあった。現代の知の探求には、そうした側面がない。際限なく求め、発展しようとする。



先日紹介した菅原さん改訳のシュタイナーの文章を覚えているだろうか。




抽象的な観照のなかにとじこもり、宇宙に対しての感謝というゆたかな感情生活へと入っていくことができない世界観や哲学は、完全な哲学ではありません。それは頭部の活動のための哲学であって、人間がなしうることの総体を体験するための哲学ではないのです。
自分の肉体機構を暖めることのできないような頭部活動は、人間を幸せにせず不幸にします。





現実に、「冷たい世界観に支配された」人々は、大きい視点では世界を何度も滅ぼせるだけの核兵器、細菌兵器、生物兵器を保有させるに至った。利用できる知識は際限なく利用してきた結果だ。




大きな風呂敷を広げるまでもねぇな。仮にも「スピリチュアル」―という言葉はキライなので、霊的な道・霊性の道と言うが―にクビを突っ込むのなら、「魂をあたためる世界観」をもって歩んでいきてぇものだな。



シュタイナーは霊性の道にも、ウカレポンチキな過剰な精神主義に走らせる存在だけでなく、唯物的方向性に走らせる存在がますます猛威をふるうことを警告しているが、彼の警告がなくとも、今の時代を見ればそれは感じられるだろう。



ウカレたスピにも、冷たく堕した唯物性にも走らない。中庸の道にキリストは在る。



ま。そんな話だ。

 

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