叡智と真理を探究する者のために

「正しさ」とは何か5

さて。ぽまいら、前回のリアルな道徳のジレンマ、考えたかい。



これもまた厳しいわな。職業倫理と人としての道徳との衝突。人情的には人としての道徳を選びたい気もするが、「結果は悲惨」とすでに知ってしまっている。



これもなかなか選べたものではあるまい。



そして正しい答えはまたもやないかもしれない。道徳的真理へと人は永遠に至れないかもしれねぇ。だが、「道徳をめぐる考察は孤独な作業ではなく、社会全体で取り組むべきなのである」と著者は言う。そしてプラトンが著書『国家』において述べたところは、「プラトンが言いたいのは、正義の意味や善良な生活の本質を把握するには、先入観や決まりきった日常生活を乗り越えなければならないということだ」と著者は言う。(前掲書 42p)



人が集団で生きていかねばならない以上、こうした問題を考えることを停滞させてはならない。それも社会的な存在である人間の使命というわけだ。



さて。この問題には既存の思想では答えはでまい。なので少しズルいが(このブログ的にはこっちが本道だが)、スピ的に少し考えてみよう。



オレさまがよく引用する神秘家ダスカロス。彼は若い頃、イギリス軍にテロ組織扱いされていた、なんとかというキプロスの自衛軍組織に入っていた。もちろん、彼自身は銃火器でキプロスを守るためではなく、人殺しをできるだけ防ぐためだ。(そして彼はこの軍事活動においては霊能力をほとんど使用しなかった。軍隊生活の中、確か1度か2度くらいしか霊能力を利用しなかったそうだ。たとえ自分の命の危険が迫ったときでさえ、「霊能力をそんなことには使ってはいけないんだ」という。)



さて、彼はあるとき、敵軍スパイの処刑をストップさせるために奔走し、成功した。



ところが、このスパイによって、その後、大切な仲間が何人か命を落とすことになってしまったのだ。彼は、自分の道徳やスピリチュアルな「正しさ」に従って行動したつもりだった。しかし、それは仲間の命を奪う結果となった。そしてスパイ自身も結局は死んだのだったかな? (ちと忘れた)



いずれにしても、結果はコレだ。



彼は一切の判断ができなくなり、しばらく混乱してしまった。



しばらく、時が過ぎたころ。彼の霊的指導者ヨハナン(黙示録のヨハネ)は言った。



「あなたが誰かを助けたとき、助けられた者の将来の行動にまで責任を負いはしません。それはまた別のことです。あなたの判断は正しい善きものでした」



こうした趣旨のことを言った。高きアセンデット・マスター(ほんとはもっと高いヤシなんだが)たるヨハナンの視点は、そういうことらしい。



霊的には、それで正解だ、と。



シンプルなものだ。だが、この「正しさ」を受け入れるには、実のところ「輪廻の思想」「魂の不滅」「カルマの法則」そうしたものを受け入れていなくては難しい。



そうでなくては、とくにダスカロスがスパイを助けたことによって死なねばならなかった友軍兵士の遺族は、納得すまい。彼らにしてみたら、「なんで敵のスパイを助けた! そのために私の息子(夫)が死んだんだ!」といいたくなるはずだ。



命を一度は拾ったスパイ。



そのために殺された他の兵士たち。



こうした複雑な状況は、人間知性を超えたカルマの働きによって、生じている。人知を越えた運命がここにはある。



霊的な学びを続け、受け入れているものなら、察することはできよう。しかし、そうでないなら、受け入れるには辛い。



だからこそ、人はそこまで「責任」を負ってはいない。目の前にある状況においてベストの「善」を考え、判断し、実行していかねばならない。その結果が良くも悪くも、「正しい選択」ができていれば、それでいいのだろう。「結果」に囚われる必要はない。



社会全体が、こうした考え方を受け入れられる日を迎えるのはまだまだ先のこととなるだろうけどよ。



でもまぁ、そうすると、先に例として挙げた、軍人のアフガンにおけるチームリーダーの決断。アレに対してもひとつの示唆が出てくるのではないだろうか。



ちょいと今回は、スピ的方面から答えを導いてみた。



だからって、思考停止すんなよ。



ま。そんな話だ。

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