日本的霊性についての対談:鈴木大拙の言説をもとに/前編
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本記事の概要
どーも。なつきです。そんなわけで今回は、都合上あまり素性は明かせませんが、、、「通称G県の聖人」とおれが勝手に呼んでいる、ある人物との対談です。
通称フラグメントとしておきましょうか。
(これだけで古い読者はブログにやたら長いコメントを残すあの人かとわかってしまうがw)
そんなフラグメントと今回、「日本的霊性とは何か」ということについて、対談してきました。
下手な僧侶よりも深い仏教的霊性を持つ聖人、フラグメント。
さぁ、酒も入りつつ、フラグメントとの日本的霊性を巡る対談、スタートです。
※二人とも別に鈴木大拙の専門家ではないので、ここで取り上げる鈴木大拙著「日本的霊性」のサマリーや書評、分析を求める方向けの内容ではねぇっす。
フラグメントってどんな人?
※フリー画像からのアイコンだが、本人曰く、「結構雰囲気似てるww」と満足らしい。
オレさまこと加藤夏樹の初期ブログからときおりコメント欄に登場する、高い霊性を持つ人物。
水面下ではなつきと昔からやり取りをしており、霊的対話を重ね、ときになつきに持ち込まれた厄介な相談案件を担当する。
(※この相談、難しいな、と思った人をフラにふるw)
人生いろいろとハードモードを持ち、過去世の幾つかの記憶を有する。神秘家とは名乗らない神秘家。
あくまでも「今世での修行は、市井での生活にある」と考え、妻子を養いつつ、霊的探求は、人生を、仕事を通じて行う。
しかし、カルマとは厳しいもので、見えない世界からの導きを常に受け続け、仏を呪いながらも仏に仕える稀有な人物。
最近は神仏と和解したらしく、「もうあきらめた」と言っている。
本人曰く「死神との闘い」と呼んでいる、霊的存在との苦闘の日々(修行)を経ており(コレがまたホラーなのよww)、はっきり言って「その辺の仏僧よりずっとガチ」と、夏樹は捉えている。
本人はいたって謙虚で、一介のリーマンに過ぎないという姿勢を崩さない。彼の死神関連話は、リアルエクソシストなので(笑)、いつか記事にしてみたい。
だが、本人の許可が下りるかは不明。神秘学講座の特別講師として酒をエサに呼び出そうとしているが、タイミングがあわず、なかなか実現に苦慮している。
何はともあれ、日本的霊性ってそもそもどんなもん?
なつき:というわけで、今回のお題は、日本的霊性ね。
フラグメント:今回、メルマガで少し書いていた話だよね。
なつき:そうそう。もともとは鈴木大拙の著書が下敷きになっている話なんだけど、
メルマガで「鈴木の言説に従うと、古神道はいわば宗教というより、原始的習俗の固定化であり、まだ鈴木の考える「霊性」にまでは進化していなかった。
その意味では、仏教もまだ、貴族のものであって、日本民族の霊性意識としての目覚めには至っていない。
たとえばそれは文化にもあらわれている。
たとえばそれは平安文学にもそれは現れている。
万葉集や古今和歌集とかね。歌としては、芸術としては、秀逸なのだろう。
(中略)
日本民族としての霊性の目覚めは、鎌倉時代まで待つ必要があるとしているのだ。」
と書いた点。
この中世の鎌倉時代まで待つ必要があるとした点が、おれは「日本人がこんなにはっきり言っているんだ」と、と改めてみなおしたんだ。
(注:鈴木大拙。禅を国際的に広めた仏教学の大家。妻が神智学徒である点など、異色な点もあるが、正統派の仏僧にして研究家の大御所。詳細はwikiの鈴木大拙を参照してください)
この点を少し掘り下げてみたいな、と。
「鎌倉時代に日本的霊性が始まる」への同意
僕はすごくしっくりきたよ。
霊性を「自らを向上させることによって幸福になることを希求する姿勢」とするなら、鈴木さんのおっしゃる通りだね。
日本人の霊性は鎌倉時代に始まるとおもうよ。
思うというか知っている・・・
だって当事者だもの(w
なつき:は・・・?
だから当事者だったんだって。(笑)
もういいじゃない、深くツッコマないでよ。ここは、そういう「ブッ飛んだ」話もありでしょ?
ま、まぁ、ありだけどさ…。
ここに登場するヤシは、過去世のひとつフタツの記憶を持ってても、不思議じゃねぇわな。
最近は、一応、あやしいデンパ系の話は、オモテ(ブログ)ではあまりしないようにしてんだよw
神秘学講座の中級くらいにとどめつつ・・・。(笑)
実践者というより、「研究者」的見せ方をしようかな、と。
……そのせいで初代ブログより人気落ちてんのかなww
※過去平均月間5万PV、現在月間15000~20000PV
フラグメント:
そうなんだw 意外だね。昔みたいに語ってもいいんじゃない?w
まぁまぁ、話を戻そう。
っていうかさ、日本人の霊性ってのがさ、原初のアニミズム的感性でもなく、神道でもない。仏教が内面化されて鎌倉時代に発生した、というのが鈴木の言説のコアなんだけど。
これってフラグメントはどう捉えてるんだい。
フラグメント:
うん、アニミズム的感性も「霊性」といえばそうだは思うけどね。
ただ霊性は、もっと深い意味で、神的なめるものを求め、自らも高める宗教的なマインドだと思うんだ。
精神的・霊的に成長して神仏のようにりっぱな存在になろうという感情は、誰かを守りたいという気持ちからくる場合もあるし、自分が幸せになりたいという気持ちからくる場合もある。
だから、スタート地点に愛があるとは限らない。
歩みだした先には愛があるけれども、本当の意味でそこに到達するのは簡単じゃない。
でも、大切なのは、自分の意志で高みに向かって歩き出したということなんだよね。
目的が利己的でも利他的でも構わないのよ。
それまでは、神や仏というのは畏敬の念を抱く対象、すがる対象、救いを求める対象にすぎなかったのにね。
日本的アニミズムの先に抱いた意識
なつき:
それは確かにそうだね。超自然的なものに対する心情は、初期はアニミズム的だったと思う。
アニミズムは超自然的なものを説明する機能をもった概念ともいえる。
元々はそれが主だった気もする。
そしてそこから派生したのが、利益だね。現世利益。
自然機構が一応説明されるのなら、自然に翻弄される人間は、その背後にある神的な何かにすがったり、何をすれば、利益を、あるいは自然現象をコントロールできるかもしれないと感じたんだと思う。この段階の宗教意識を霊性の芽生えとしてのいいのか、という疑問はまあわかる。
ところがそれが鎌倉時代以降、自分の精神性を神や仏に近づけるよう、自分で頑張って、修行して、幸福になろうとするようになった。
それは鎌倉時代というのが、「末法の世」といわれるほどひどく厳しい時代で、本当にどうしようもなくて、神仏の加護による救いなど見いだせなかったから。
このとき、本当に人は、苦難の中で、生を、命の無意味さ、あるいは儚さ、無慈悲さを感じた。
そして、そんな苦しむ人々を見て、多くの僧侶が、人々が幸せになれるよう、仏の教えをそれぞれの方法、考え方で広めていったんだ。
なつき:
いわば、苦難の日々(末法的世)が、鈴木の言う内面化を促進したのかね。
「慈悲」の発露は誰の心にも自然にある働き
フラグメント:
そう捉えることができるのかもね。天竺にありがたい経典を取りに行く三蔵法師の話も、「人を救うため」にでしょ?
そうした慈悲の発露こそ霊性じゃないかな。
仏教というのは宗派の違いこそあれ、すべて「自分で努力することによってのみ幸せになれる」という教えなので、それが人々に浸透していき日本人の霊性を形成していくんだよね。
法然、親鸞、一遍、日蓮、栄西、道元、みんなそういう「思い」に突き動かされ比叡山を降りて活動した・・・。
たいへんな目にあいながらね・・・。
そのモチベーション自体は、元をただせば霊性とは関係ないとは思う。
人は自分の子はもちろん、たとえばペットでも大切に思うし、困ってるなら救いたいと思う自然な気持ちがある。
単純に誰かを守りたいという気持ちからくる場合もあるし、自分が幸せになりたいという気持ちからくる場合もある。
だから、スタート地点に愛があるとは限らない。
でもそこから出発して、精神的・霊的に成長して神仏のように、りっぱな存在になろうという感情へと至ることがある。
そこよ、そこ。実はそこに、、、多分、鈴木も神智学やキリスト教との共通点を感じたはずなんだ。
古来の霊的感性というのはさ、いわば、空間的には水平なんだよ、きっと。
ところが、本当に絶望したとき、人は垂直的な「天を仰ぎ見る」感覚を得るんだ。
そこから宗教の内面化が始まる。
内的に理解しようとするとき、人は自らを神仏の高みへと至らせようという衝動に囚われる。
それはもちろん、人のためだ。
それが、慈悲だったのでは、と。
そうだね。そしてそのキーワードが、「絶対他力」なんだと思う。
人のために、人が神仏のようになれる道があると信じられる必要があるからな。
では、その絶対他力として働く神仏の力とはなんだろう。
宗教意識、いわば、霊性意識を発達させたことで、日本人はどんなものを感じとるようになったのか。
(前編、ここまで)
というところで。
次回後編、
霊性意識を発達させたことで、日本人はどんなものを感じとるようになったのか。という点から出発したいと思いますぜ。
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1. 人生は「そもそも論」で考えろ!
2. 欲求の階層を把握しろ!
3. 意識にコスモス(秩序)をもたらせ!
4. スピリチュアル・リンケージを生み出せ!
5. 1009回目のプロポーズ
6. 視覚化が未来を拓く
7. 自分の真の敵を知れ
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