叡智と真理を探究する者のために

スピリチュアルビジネスに走る男

はい、どーも。欲望枯れ気味のオレさまですが、ぽまいらはいかがスピな法則を利用してまで欲々しく生きていやがりますか。



さて。



意外と、人ってのはナニを本当に欲しているのか、見失いがちだな。広報・宣伝・マーケティングの世界で生きていたオレさまは、いかに世の中の情報というものが「欲求をあおるものか」というのに接し、見てきた。



つまるところ、ほんとのところは別として「コレ欲しい!」と勘違い(?)させる手段を実施し、売り上げをつくる。まぁおおかれ少なかれ、企業ってのはこうした活動をするわけだ。需要を探して売るのではなく、「欲求」を作り出すことが、いつしか経済活動のメインとなった。



そのため、宣伝・PRの手法はどんどん進化し、人の欲求もどんどんと膨れ上がる。巨大な消費で成立する高度資本主義経済ってヤツだな。



だが、ほんとのところ、人が人生で必要とするものなんて、さしてない。モノに限らず、重要なコトでさえ、微々たるものだ。いま思い悩んでいることは、10年20年、そして100年後にも重要なことだろうか。きっと、違うはずだ。「Nothing matters much. Most things don’t matter at all.」(何もたいしたことはない。ほとんどのことは、まったく重要ではない。)とはダスカロスの好んだ言い回しだ。



実際は、人はアレやらコレやらを欲して格闘し、アレやらコレやらの問題におおいに悩んで生きる。スピリチュアルな事柄を学び始めた者にしたところで、それはさして変わらない。(ほんとは変わっていくはずだが。)



まぁオレさまは男だからな。実社会とかビジネスに携わり生きていくのは当然だし、生きる糧を得るためには必要だ。だが、一方でこうした生きることへの困難への解決として、“スピ”を利用したり、すがったりしようとしているのも(最近はオトコがとくに)多いと感じる。



とくに、スピをビジネスにする男。



ロクなのいねぇんじゃねぇか?(藁



用はスピを学んで、かぶれて、「おれの使命はコレだ!」と勘違いして。挙句はへんなセミナーを開催したりして。そこまでいかなくとも、「自分の問題」から目を背けるかのように、スピな理屈に走ってわが身を守り、あるいは事態を好転させようと試みる。



結局、どこにもいかねぇと思うけど。スピを「ビジネス」にして許されるなんて、そうは成立しねぇ。たとえばルドルフ・シュタイナーのように「神秘世界の叡智を一般科学の体裁をなして体系立てて、世に残す」なんて使命を託された、というくらいなら無論別だが。



生きること―。



その歩みのもたらす「痛み」から逃れるための避難場所としてのスピリチュアル。自覚することせざることを別にして、現実として、そうした避難場所を求めているのが大量に流れ込み、「スピ業界」が成立しているという側面が大きいのだろうなぁ。



そんなだから結局、「スピなことを知らないが、まっとうにがんばっている一職業人」に、「スピを学んでいる」にも関わらず、「おめぇのほうがずっと霊性、低いだろ(藁」という現実がフツーに転がっているのだろうぜ。



この道をともに学ぶある友人が次のようなことを逝っていた。



オレさま「なんかさ、スピリチュアルな事柄を学ぶと、“浮く”ヤシが多いよな」



友人「本当は、より地に足がつくのだけどね」



シンプルな言葉だったが、この言葉に込められた意味は、大きい。



ま。そんな話だ。

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