叡智と真理を探究する者のために

天使論14

はい、オレさまです。ちとまた間があいてしまったが、天使論14をお届けするぜ。で、今回で天使論編は終わりだ。それではまずは早速、前回の続きを抜粋してみよう。



「最後に、体系としての大天使の階級と種である人間との違いを確認しておきましょう。


人類は何十億もの人間によって構成されていますが、人間は一人ひとり異なる現在のパーソナリティを持っています。


非常に高い意識レベルに達した神秘能力者は大天使たちと一体感を持ち、自分にとって価値あるすべてね興味あるすべてについて学ぶことが許されています。


とはいえ、たとえば彼が大天使にこう尋ねたとしたら、どんな答えが戻ってくるでしょう。


「あなたが管理者であるように、私もエゴであると同時に3つの体の管理者であり、絶対存在の幾つかの表現を見ることができます。厳密にいって、あなたの地位と任務は何なのでしょう?」


おそらく、大天使は自分が何を質問されたのか理解できないはずです。なぜなら人間が使う言葉は時間と場所に制限された人間が作った言葉であり、神聖なる本質・意志と一致するものではないからです。」





さて。シュタイナーも幾度か述べていたが、人間の使う言語は「物質的」すぎて、霊的事柄を叙述するのにあまりに不向きなので、自分の語ることは喩えのようなものだ、と。



それに加えて、大天使と人間は認識の仕方があまりに違うため、そもそも会話を成り立たせるのが非常に難しい。覚えてるだろうか。



人間は物事を「記憶」して「比較・検討」する作業ができるが、大天使はそれができない、と。つまり大天使は初めから「完成された自己認識」を持つコンピュータのようなもので、改めて何かをインプットする(記憶する)ことができない。



そして物事を比較・検討することもない。答えを自分なりに考えて見つけ出していくのではなく、初めから、答えありきだ。



時間・空間に制約されない彼らの意識のあり方と、時空間に支配される人間。この意識差があって会話を成立させるのは困難だ。最近のすぴ系は誰も触れないが、そうした大天使は、個々違うだろうが、『存在している時間』がそもそも違うとシュタイナーは指摘している。



ある大天使は、人間の時間軸でいえば、確か1300年代の一定ポイントに常に存在しているといっていた。その一定点に固定されているのだ。それでいて、彼らは我々人間はもとよりすべての大天使たちは互いに連動している。



ちょうど、人体の細胞一つひとつが連携しているように、完璧に互いがアチューンメントしあっている。その結果、彼らはこの大宇宙から微生物まで、協力しあって完璧に管理・運営しているわけだ。



彼ら自身の総合計が宇宙というシステムとさえいえるかもしれねぇな。



そしてそのような大天使に向かって問いかけたダスカロスの質問とは、時空間におけるあなたの働きは?と問うているんだ。



当たり前だが、人間たちの通常の会話は、時間と空間に制約されている。



“昨日”、“どこで”、なにを食べた?



そんな何気ない一言すらそうだろ。



しかし、大天使たちにとっては、それすらもイミフとなりうる。



彼らには昨日はない。



つねに“今”があるのみ。そして常に“ここ”に在り続けているからだ。彼らは、認識エラーとなって「?」となるだろう。



余談だが、逆にこうした質問は「悪魔」ならフツーに答えるぜ。彼らは人間の「闇」の側面を担う性質上、基本的に人間と認識が「同じ」なんだ。そうでなくては、彼らは彼らで任務を果たせない。ヒニクな話だ。



人間が神や天使よりも悪魔的な存在のほうを身近に感じ、実在性をより感じてしまうのも、そうした「身近さ」が関係しているのかもしれねぇけど。



つまるところ。



やたらと「会話がスムーズに通じ合い」「人間というモノをよく理解している」ヤシらとチャネってしまったら、まず疑ったほうがいい。ダークサイドの存在という可能性のほうが高いだろう。「悪魔も聖書を引用する」というように、それはそれはまっとーなことを逝ってきてくれるに違いねぇ。




やたらとおせっかいな「メッセージ」を伝えてくれる大天使たちのようにな。



さて最後に。ダスカロスにしろシュタイナーにしろマイスター・エックハルトにしろ空海にしろヨガナンダにしろ。



偉大な神秘家たちは現在のすぴ系な方々と違って「大天使(や神仏とか)のメッセージ」なんてものを伝えていないのは、なぜだろう。(藁



彼らほどの神秘家であれば、普通に「高次存在と対話」できていたように思うのだが。



いささか話がそれちまった。



ま。そんな話だ。

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