叡智と真理を探究する者のために

人間編5

さてさて。オレさまです。「人間とはそもそも霊的にはいかなる存在なのか」。この点を考察する本章は非常に重要なパートだ。めんどくせぇがw、じっくりと考察していこう。




では続き。



「1つの聖なるモナドとして、また1つの「霊―エゴ―存在」としての自己において、人間は大天使とほとんど変わりなく、「大天使的人間」と呼ばれています。しかし、その自己は人間のイデアを通過し、その瞬間から絶対存在の中でそれ自身、個別の光を放ち始めます。



これは「霊―エゴ―存在」が「自己認識―魂」となって、全なる愛、全なる智恵、全なる力により、別の領域に入ったことを意味しています。」



覚えてっか? 人間のイデアをくぐる前の人間は、「霊―エゴ―存在」と呼ばれる超自己意識性をもった状態であり、大天使とかわりがない。人間のイデアをくぐると、個別的自己認識という「殻」につつまれた、個別的魂となる。これを自己認識―魂、単に魂といってもいいかもしれねぇな。こういう状態になる。



はやい話、前者をハイアーセルフの状態、後者の今の人間的パーソナリティ、と捉えるとわかりやすいかも。



逆に言うと、人間は「人間のイデア」をくぐるまでは、大天使と同じレベルの存在だった。にもかかわらず、オレさまたちは人間のイデアをくぐり、この世界へと降りてきた。



なぜだろう。



よく引用していた聖書の放蕩息子の話を思いだしてほしい。



父の宮殿に残ったアニキと違い、弟は財産を父にもらうと、放蕩の旅に出た。遊びつくし、途方にくれた。そして父のもとに帰る決意をした。単なる使用人でもいいから、帰りたいと思った。



そして戻ったとき、父は息子を「死んでいたのに甦った」と大歓迎した、という話。そして旅に出たからこそ、ずっと父のもとに残ったアニキ(大天使)よりも、経験という宝を手に入れて、大きく成長して帰ることができたのだ。



それほど、大きなものを獲得できるのが、人間として生きることなのだ。



遠い遠い未来の話になるだろうが、今でこそ「ミカエル」とか「ガブリエル」なんて呼ばれている存在たちも、人間へと産まれることを選択するチャンスがあるだろう。



そのとき、オレさまたちははるか先へと進化していることだろう。場合によっては、「人間」となった彼らから見たら、それこそ「神」と認識されるほど高い次元へと進化していることだろう。



そのときは、かつて世話になった礼に、オレさまたちがケアする番だな。



宇宙の進化のゲームは連綿と続き、壮大で悠久の流れをもっている。「今」の不遇も、「人間」としての大きな学びの一つだ。



だから、いま「辛い」と思っているヤシよ。あえて言おうか。「おめでとう」と。



おまえさんは今、その身にある父からもらった「財産」を用いて、栄光をその身で示す具体的な舞台へと上げられている。それが人間として生きるということだ。



「放蕩息子」の本領発揮をするのは、そんなときだ。「もうだめぽ・・・」から、人生が始まる。



ま。そんな話だ。

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